整骨院・整体院で問われる技術より大切なものとは

「結果が出る=技術が高い」ではない時代
整骨院・整体院で施術者として結果を出すために、技術の研鑽を続けることは当然です。しかし、近年の臨床現場では、技術だけでは選ばれない時代に突入しています。
患者さんは、もはや「腕がいい」だけでは通い続けてくれません。
検索して、比べて、レビューを見て、来院後の対応を細かく観察しながら、「この人に任せてもいいか」という感覚的な信頼で次回を決めるのです。
つまり、「結果が出た=通ってもらえる」とは限らない。むしろ、「どういう空気で施術されたか」が、印象と信頼を左右します。
患者は上手さより安心感で通院を決める
ある意味で、整骨院・整体院の選ばれ方は「病院」よりも感情的です。
なぜなら、患者の不安は施術だけでなく、人そのものに向かっているからです。
- 「この先生、ちゃんと見てくれているかな」
- 「強く押されそうで怖いな」
- 「毎回違うことを言われて混乱する…」
こうした不安の裏には、技術そのものよりも施術者の姿勢・在り方に対する不信感があります。
だからこそ、選ばれる先生は上手く見えるだけでなく、「安心して任せられる雰囲気」を持っているのです。
「ゴッドハンド」と呼ばれる先生の本当の共通点
一流と呼ばれる先生、いわゆるゴッドハンドには、ある明確な共通点があります。
それは、技術以上に「在り方」が磨かれていることです。
- 施術前の空気が柔らかい
- 一つひとつの動きが丁寧でブレない
- 患者の話を途中で遮らない
- 結果を出そうと焦らず、プロセスを大切にする
こうした非言語的な信頼要素こそが、患者の心に「この人なら大丈夫」と思わせ、リピートにつながります。
そしてこの在り方は、生まれつき備わったものではなく、日々の意識と習慣によって磨かれているのです。
なぜ在り方が整骨院のリピート率を左右するのか?

接遇の一貫性が生む「この先生なら大丈夫」という感覚
リピート率が高い整骨院・整体院には、言葉にできない安心感が漂っています。
それは、施術のうまさや効果だけではなく、施術者の在り方の一貫性がつくり出しているものです。
- 毎回、同じ表情で迎えてくれる
- どんな日でも対応にムラがない
- 常に落ち着いていて、言動に無駄がない
こうした一貫性が患者に与える心理的な効果は大きく、「何かあってもこの先生なら大丈夫」と思ってもらえるようになります。
つまり、技術の高さよりも人としての安定感が再来を決める鍵なのです。
継続通院を支えるのは技術より信頼
「初回は良かったけど、通うほどに不安になった」このような声は、意外と多く聞かれます。
その背景には、施術者の信頼を維持する在り方が崩れてしまっていることがあります。
例えば
- 回数を重ねるごとに対応が雑になる
- 言っていることが毎回変わる
- 状態の説明が省略されるようになる
患者は、こうした見えない雑さやズレに非常に敏感です。いくら技術があっても、信頼の基盤が崩れれば、継続通院は望めません。
逆に、たとえ改善のペースが遅くても、「この先生はちゃんと見てくれている」と思ってもらえれば、患者は安心して通い続けてくれます。
整骨院のリピート率が不安定な院に共通する在り方のズレ
リピート率が月によってブレる院には、次のような在り方のズレが潜んでいます。
- スタッフによって対応レベルが違う
- 忙しいときほど雑になる
- 技術にばかり意識が向き、接遇がおざなりになる
これらはすべて、やっているつもりで終わってしまっているケースです。
平井塾では、FJAや姿勢循環整体の手技とともに、施術者の在り方を磨くことの重要性を伝えています。
なぜなら、在り方は「リピート率」「口コミ」「紹介」など、すべての経営指標の土台になるからです。
「在り方」を磨く整骨院の治療家が持つ3つの習慣

① 施術に入る前の意図と構えを持っている
技術の高い先生は、いきなり手を出しません。
「どこを見るか」「どんな目的で触るか」を明確にしてから、静かに手を添えます。
この構えがあることで、
- 動作にブレがなくなる
- 触れる手に集中が宿る
- 患者に「信頼していい」という空気が伝わる
つまり、ただ手技を行うのではなく、「意味をもって動いている」ことが、在り方として表れています。
平井塾で伝えるFJAでは、「観察 → 判断 → 調整」という臨床思考の流れを明確にすることで、
施術者の意図ある在り方を習慣化していきます。
② 技術ではなく姿勢にフィードバックを求めている
多くの治療家は、「この手技、合ってますか?」と聞きがちですが、在り方を磨く先生は、「自分の対応、どう映っていましたか?」と問います。
これは、技術の正確さよりも、
- 患者にどう伝わったか
- 自分がどんな雰囲気を出していたか
- 言葉や所作に違和感がなかったか
といった非言語的な部分へのフィードバックを大切にしているということ。
この習慣がある先生は、技術が同じでも「伝わり方」が格段に洗練されています。それが結果として、患者の信頼とリピートに直結するのです。
③ 小さな違和感を大切にし、常に自分を整えている
在り方を磨いている治療家は、常に自分の違和感に敏感です。
- 今日、ちょっと反応が薄かった気がする
- 挨拶のトーンが昨日より暗かったかもしれない
- なんとなく話を急いでしまった
こうした微細なズレを見逃さず、その日のうちに整え直す習慣があります。
この「内省と修正」が、毎日の臨床を通じて人格と信頼を磨いていきます。
まさに、「自分を整えられる人」が、人の身体も整えることができるという原理が、ここにあります。
治療家の在り方を育てる=感覚と構造の思考習慣を持つこと

FJAが育てる観察・対話・判断の思考ループ
在り方を磨く治療家は、技術を扱うだけではなく、「どう感じて」「どう考えて」「どう動くか」の思考プロセスに意識を持っています。これを可能にしてくれるのが、平井塾のFJA(ファシアティック・ジョイント・アプローチ)です。
- 観察:まずは身体の歪み、筋膜の硬さ、動きの左右差などを丁寧に観る。
- 対話:患者さんとの会話に耳を傾け、感じている不安や痛みの変化を言葉にしてもらう。
- 判断:観察と対話から得た情報を組み合わせて、「この人にとって最善の手技は何か」を思考する。
この思考ループを毎回の臨床に組み込むことで、在り方が「ただの性格」ではなく、「技術の一部」として磨かれていきます。
姿勢循環整体のルーティンが在り方を整える理由
姿勢循環整体は、ただ身体のバランスを整えるだけでなく、「施術のルーティン」を通して在り方を磨くための枠組みを提供します。決まった手順を持ち、その中で毎回気づきを得ていくことで、在り方(マインドセット)が日々更新されていきます。
例えば
- 同じ施術順で身体を整える → 比較対象が明確になる
- 呼吸・動きの変化を施術中に感じとる → 小さな反応に気づける感性が育つ
- 患者のフィードバックを観察ポイントにする → 相手の体感・言語を尊重する姿勢が強まる
このように、ルーティンは「技術を繰り返す」だけでなく、「在り方を整えるためのフィードバック回路」にもなるのです。
施術中のどこに意識を置いているかが結果を変える
在り方が磨けている治療家は、施術中の意識の使い方が違います。手を動かすことだけに集中するのではなく、複数の感覚・思考を同時に使うことを習慣にしているのです。
- 自分の手の触れ方や圧の変化を感じる
- 患者さんの呼吸・表情・姿勢変化に意識を向ける
- なぜこの動きに反応しなかったのか、どこが硬いか何が変われば次回が楽になるか”を考える
これらを同時に行えるとき、技術はただの技術から印象力を伴う在り方へと昇華します。
整骨院で「選ばれる先生」は、自分の言動を見逃さない

信頼を失うのは「小さな違和感の積み重ね」
リピートが続かない原因は、決して「大きな失敗」ではありません。むしろ、患者さんが感じるのは次のような小さな違和感の積み重ねです。
- 挨拶が少し雑に感じた
- 前回と話が噛み合っていない
- なんとなく急かされているような印象を受けた
本人にとっては些細なことでも、患者は敏感に受け取っているのです。そして、その違和感を誰にも言わず、そっと離れていきます。
選ばれる先生は、そうした違和感を未然に察知し、修正する力を持っているのです。
ゴッドハンドは「言葉・表情・沈黙」も丁寧に扱う
いわゆる「ゴッドハンド」と呼ばれる治療家たちは、手技が上手いだけでなく、言葉・表情・沈黙のすべてに神経を行き届かせています。
- 「こんにちは」の声のトーン
- 説明中のアイコンタクトと相づち
- 沈黙のときの空気の持たせ方
これらは一見、技術とは関係ないように見えて、患者がこの先生に任せても大丈夫と感じる大きな要素です。
つまり、非言語的な要素も含めた全体としての在り方が評価されているということ。
「自分がされて嫌なこと」を絶対にしないという覚悟
在り方を磨いている治療家の根底には、「自分が患者だったら、どう感じるか?」という視点があります。
- こんな対応は嫌だな
- こんな流れだと緊張するな
- こんな説明なら安心できるな
そうした想像力と共感力を持ち、自分がされて嫌なことは絶対にしないという一貫した覚悟があるのです。
この姿勢が、患者に伝わります。「この先生は、いつも自分の立場に立ってくれる」と。
だから信頼され、自然にリピートされ、紹介も生まれていくのです。
整骨院経営と在り方|技術習得より先に磨くべき土台

スタッフ教育における在り方基準の共有
整骨院を経営する立場に立つと、どうしても「技術指導」や「数値管理」が優先されがちです。
しかし、リピート率や院全体の空気感を安定させるには、まず在り方の基準を全員で共有することが不可欠です。
- 挨拶や声かけの温度感
- 説明や提案の伝え方
- 雑談と本気の線引き
これらはマニュアルで済む問題ではなく、現場でどうあるべきかという意識の統一が必要です。
平井塾では、技術以上に「在り方の教育」を重視し、誰が見ても信頼される先生を育てることが、治療院経営の要であると伝えています。
技術の習得速度は「姿勢」で加速する
同じセミナーを受けても、上達するスピードがまったく違う人がいます。その差は、センスや経験の差ではありません。
本質的には、「学ぶ姿勢=在り方」が違うのです。
- 素直に聞けるか
- できていない自分を見られるか
- 毎日の中で地道に繰り返せるか
この姿勢が整っている人は、技術の飲み込みが早く、臨床での再現性も高まります。
つまり、在り方が整えば、技術の習得速度も確実に上がるということです。
「在り方」が整った院は、紹介と口コミで自然に広がる
経営者としてもっとも安定感を得られるのは、「自然に新規が増える状態」です。
それは広告やSNSだけで作られるものではありません。
患者が誰かに話したくなるのは、「技術がすごかった」ではなく、「この先生、なんか安心した」「スタッフみんな感じが良かった」という在り方に対する印象です。
そしてその印象が、紹介 → リピート → 安定経営という自然な経営サイクルを生んでいきます。
まとめ|磨かれた在り方は、最強の技術を超える

なぜ在り方がすべての土台になるのか
整骨院・整体院で選ばれる治療家になるために、技術や知識を磨くことは当然大切です。
しかし、患者が継続を決めるときに見ているのは、「この人に任せていいかどうか」という直感的な判断です。
その判断を支えているのが、「在り方」という非言語的な信頼の蓄積です。
つまり、在り方は「見えないけれど、確実に選ばれる理由になっている」。技術がどれだけ高くても、在り方が不安定なら、選ばれません。逆に、在り方が安定していれば、技術は自然と活かされ、磨かれていきます。
「自分を整える」から「人を整える」へ
施術とは、自分の身体と心を使って、相手に変化を与える仕事です。そのためには、まず自分自身が整っていることが何よりも大切です。
- 余裕のない心で触れていないか?
- 雑になっている所作はないか?
- 相手を主語にした施術ができているか?
このように日々、自分を見つめ直し、整えること。それが「在り方を磨く」ということです。
整えられる人は、整えられる施術者になれる。
この順序を大切にすることで、技術も信頼も自然に積み上がっていきます。
今日から見直すべき3つの在り方習慣
- 毎回、「意図を持って施術に入る」
→ 無意識のルーティンから抜け出し、「何のために触れるのか」を意識する習慣。 - 患者との信頼残高を常に意識する
→ 技術よりも、言葉・態度・表情で残高は増減する。ゼロにしないことを心がける。 - フィードバックを技術より姿勢で受け取る
→ 自分の在り方を客観視できる先生が、信頼される。
選ばれる治療家になるために必要なのは、誰にも見られていない時間の「在り方の習慣」です。
それは派手ではないかもしれません。でも、確実に結果を変える力があります。
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投稿者情報【平井 大樹】

株式会社美絆 代表取締役。みゅう整骨院 代表。整体教育機関ゴッドハンドへの道「平井塾」代表。柔道整復師・スポーツトレーナー。
「治療家を職業から誇りへ」を信念に、紹介だけで予約が埋まる「本物の治療家」を育てる平井塾を主宰。施術歴20年、延べ10万人以上を施術し、リピート率98.5%、新規予約は5年待ちという圧倒的な実績を持つ。
【平井塾が生まれた理由】
高校卒業後、スポーツトレーナーの世界で「本当に人の役に立ちたい」という強い想いを胸に治療家の道へ。雇われ院長時代には、1日来院数255名という日本一の実績を達成。しかし、数字を追い求める中で、本当にやりたかったこととのギャップに悩み、独立後は広告を一切使わない「紹介のみ」の治療院を確立しました。
その経験から、「技術だけでなく、患者さんの心に寄り添う在り方こそが、真のゴッドハンドへの道である」と確信。2020年から始めたセミナー事業も、広告を一切使わず、口コミだけで年間91回開催、延べ770名もの治療家が集まる場所となりました。
【平井大樹の圧倒的な実績】
私が提唱する「在り方で信頼され、結果で指名される」という哲学は、以下の圧倒的な実績によって証明できる確信しています。
- 長期継続患者数:私が施術している毎月211人の患者様のうち、5年以上継続が211名,そのうち10年以上が93名。これは、一般的な治療院が測る「初回リピート率」をはるかに超える、揺るぎない信頼の証です。当社独自の2年継続率では49.7%という圧倒的な実績を数字で証明しています。
- 独自のメソッド:FJA(ファシアティックジョイントアプローチ)や姿勢循環整体など、単なる技術ではなく、痛みの根本原因を「動きの連鎖」から見抜く独自の臨床思考モデルを確立しています。
- 全国規模の実績:東京、大阪、横浜、宮崎など全国9社の整骨院グループで社員研修を担当。組織の課題に客観的に向き合い、治療家として誇りを持って働ける社員を育成しています。
- 安定した組織運営:私が経営する院のスタッフ定着率は平均7年以上。これは、理念と実践が一致したマネジメントの証明です。
「在り方で信頼され、結果で指名される」
平井塾は、技術と人間性の両輪を磨き、治療家として誇りを持って生きる仲間を増やすことを目標としています。このブログが、あなたの治療家人生を変える一歩となれば幸いです。