なぜ整骨院スタッフは辞めてしまうのか?

整骨院業界でスタッフ離職率が高い背景
「採用しても長続きしない」「教育しても定着しない」――これは多くの整骨院院長が抱える悩みです。
厚生労働省のデータでも、柔道整復師や整体業界は 3年以内の離職率が高い職種 に含まれます。
その背景には、給与や待遇だけでなく 院長の教育スタイルやマネジメント が大きく影響しています。
院長の教育スタイルとマネジメントが与える影響
スタッフは院長から直接学び、院の空気を院長から感じ取ります。
教育が一方的であったり、感情的になりやすかったりすると「この院では成長できない」と判断し、辞めてしまうのです。
「人が辞める院」と「定着する院」の決定的な違い
- 辞める院:上下関係が強く、威圧的な教育。質問できない雰囲気。
- 定着する院:信頼関係をベースに、安心して挑戦できる教育。
違いは「技術力」ではなく「院長の在り方」にあります。
整骨院院長が陥りやすい7つの失敗パターン

① 焦りや苛立ちが教育を壊す
売上への焦りが教育に反映され、説明が長くなり、表情が険しくなる。
その結果、スタッフは委縮し「わかったフリ」をするようになります。
👉 詳細記事:焦りや苛立ちがスタッフ教育を壊す理由
② 完璧主義で「全部教えよう」としてしまう
「すべてを正確に伝えなければ」と思う完璧主義。
情報過多になり、スタッフは消化不良に。優先順位をつけることが大切です。
👉 詳細記事:完璧主義の院長がスタッフを潰す構造
③ 「できるようになってほしい」がプレッシャーになる
強い期待が逆にプレッシャーとなり、教育が「圧力」に変わってしまう。
熱意が空回りすると、スタッフは苦しくなります。
👉 詳細記事:「できるようになってほしい」がプレッシャーになる罠
④ 感情コントロールができず教育が崩れる
疲労やストレスから感情的になり、怖い表情や強い口調で教育してしまう。
スタッフは「質問できない」「失敗できない」環境に追い込まれます。
👉 詳細記事:感情のコントロールができない院長の末路
⑤ 片方向コミュニケーションでスタッフを潰す
一方的な説明ばかりで、質問や対話がない。
結果、スタッフは主体性を失い、ただの指示待ち人材になってしまいます。
👉 詳細記事:一方的に話しすぎる院長がスタッフを潰す理由
⑥ 教えるプレッシャーに押し潰される
「自分の教え方が悪いと思われたくない」という不安。
その緊張が教育をストレスに変え、伝え方がぎこちなくなります。
👉 詳細記事:教えることがストレスになる院長へ
⑦ 権威主義で信頼を失う
「威厳を示さなければ」と考えすぎると、恐怖で支配する教育に。
スタッフは委縮し、長く働きたいと思えなくなります。
👉 詳細記事:「威厳を示す」院長ほどスタッフが辞める理由
スタッフが辞めない整骨院に共通する「信頼の育て方」

上下関係ではなく信頼関係をベースにする
スタッフは「上司に従う」ためではなく「共に成長する」ために働きたいのです。
上下関係ではなく、信頼を基盤とした教育が定着率を高めます。
「聴く姿勢」と「問いかけ」で心理的安全性を作る
「わかった?」ではなく「どう思った?」と聞く。
院長が聴く姿勢を持つと、スタッフは安心して挑戦できるようになります。
小さな成功体験を承認し成長を促す
「今の声かけ、よかったよ」
「昨日より早く対応できたね」
こうした承認がスタッフの自己効力感を高め、辞めにくい環境を作ります。
院長自身が変わるための3つの実践ポイント

セルフケアで感情を安定させる
睡眠・栄養・運動・呼吸。
院長自身が整っていることが、教育に余裕をもたらします。
観察と調整の姿勢を教育に応用する(FJA)
FJAは「観察し、必要な部分だけ調整する」手技。
教育でも「全部教える」のではなく「必要な部分を見極める」ことが大切です。
「全体を見る」思考でスタッフを育てる(姿勢循環整体)
姿勢循環整体は「身体は一つのユニット」という哲学。
教育も「部分」ではなく「全体」を見ながら成長を促すことが重要です。
スタッフ定着と院の成長を実現した成功事例

離職率が改善した導入院のケース
厳しい指導でスタッフが次々辞めていた院。
「聴く姿勢」を取り入れた結果、離職がゼロになりました。
信頼ベース教育でスタッフが自走したケース
問いかけ中心の教育で、スタッフが自分で課題を見つけ、改善を繰り返すように。
院長の負担も減り、経営が安定しました。
雰囲気改善が患者満足度と売上に直結したケース
院の雰囲気が明るくなり、患者さんのリピート率が向上。
経営数字にも直結しました。
よくある質問

Q. なぜスタッフが続かないのか、最大の原因は?
A. 技術不足ではなく、院長との信頼関係不足です。教育環境が不安定だと離職が高まります。
Q. 信頼関係を築くには時間がかかりませんか?
A. はい、時間は必要です。しかし一度築ければ離職防止と経営安定という大きな成果につながります。
Q. 院長が今すぐできる「信頼の第一歩」は?
A. 「聴く」ことです。まずはスタッフの話を最後まで遮らずに聞く習慣を持ちましょう。
まとめ|スタッフが辞めない院長は「信頼」で人を育てる

- スタッフ離職の背景には院長の7つの失敗がある
- 信頼関係をベースにした教育は定着率を高める
- 院長の在り方が変われば、教育も経営も変わる
次のステップ|平井塾で学べる院長の在り方と信頼型マネジメント

平井塾では、施術技術だけでなく 院長の教育力と在り方 を体系的に学べます。
- 年間91回のセミナーで全国770名以上の治療家が受講
- 「教育スタイルを変えたら離職ゼロになった」という導入院多数
- 信頼をベースにした教育法でスタッフ定着率とリピート率が改善
👉 「スタッフがすぐ辞めてしまう」と悩む院長は、ぜひ平井塾のセミナーで「信頼で育てる教育」を体感してください。
投稿者情報【平井 大樹】

株式会社美絆 代表取締役。みゅう整骨院 代表。整体教育機関ゴッドハンドへの道「平井塾」代表。柔道整復師・スポーツトレーナー。
「治療家を職業から誇りへ」を信念に、紹介だけで予約が埋まる「本物の治療家」を育てる平井塾を主宰。施術歴20年、延べ10万人以上を施術し、リピート率98.5%、新規予約は5年待ちという圧倒的な実績を持つ。
【平井塾が生まれた理由】
高校卒業後、スポーツトレーナーの世界で「本当に人の役に立ちたい」という強い想いを胸に治療家の道へ。雇われ院長時代には、1日来院数255名という日本一の実績を達成。しかし、数字を追い求める中で、本当にやりたかったこととのギャップに悩み、独立後は広告を一切使わない「紹介のみ」の治療院を確立しました。
その経験から、「技術だけでなく、患者さんの心に寄り添う在り方こそが、真のゴッドハンドへの道である」と確信。2020年から始めたセミナー事業も、広告を一切使わず、口コミだけで年間91回開催、延べ770名もの治療家が集まる場所となりました。
【平井大樹の圧倒的な実績】
私が提唱する「在り方で信頼され、結果で指名される」という哲学は、以下の圧倒的な実績によって証明できる確信しています。
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- 独自のメソッド:FJA(ファシアティックジョイントアプローチ)や姿勢循環整体など、単なる技術ではなく、痛みの根本原因を「動きの連鎖」から見抜く独自の臨床思考モデルを確立しています。
- 全国規模の実績:東京、大阪、横浜、宮崎など全国9社の整骨院グループで社員研修を担当。組織の課題に客観的に向き合い、治療家として誇りを持って働ける社員を育成しています。
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「在り方で信頼され、結果で指名される」
平井塾は、技術と人間性の両輪を磨き、治療家として誇りを持って生きる仲間を増やすことを目標としています。このブログが、あなたの治療家人生を変える一歩となれば幸いです。