「新しい患者さんは来るのに、なぜかリピートに繋がらない…」 「手技も経営も学んでいるのに、なかなか予約が安定しない…」 「もしや、時代はサブスクなのか?うちも導入すべきか…」
もしあなたが、そんな悩みを抱え、リピート率の改善策としてサブスクリプション(定額制サービス)の導入を検討している40代の整骨院・整体院の院長なら、このコラムは非常に重要です。
近年、美容院やフィットネスジムなど、様々な業界でサブスクが注目されています。しかし、整骨院や整体院に安易にサブスクを導入することは、実は多くのデメリットを抱え、長期的な経営安定や患者さんの満足度向上を妨げる可能性があると、平井塾は考えています。
このコラムでは、リピートに悩む院長が陥りがちな「サブスク導入」という選択の落とし穴を明確に提示します。競合他社の情報も網羅しつつ、サブスクがなぜ平井塾の考える「真のゴッドハンド」の育成にそぐわないのか、そしてリピートされない根本的な理由と、患者さんが継続して通い続ける真の秘訣について、ユーザーファーストの視点から解説していきます。
あなたの院が、一時的な売上ではなく、患者さんが1年、2年と継続して通い続け、喜んでくれる真のファンで溢れる未来のために、ぜひ最後まで読み進めてください。
悩める40代院長へ:なぜ「リピートが取れない」と感じるのか?

サブスク導入を考える背景には、多くの院長が抱える「リピート率の悩み」があります。
手技や経営の勉強だけでは解決しないリピート率の壁
あなたは、患者さんのために、そして院の安定のために、熱心に勉強されていることと思います。新しい手技を学び、経営セミナーにも足を運び、多くの知識とスキルを身につけてきたはずです。
しかし、それでも「なぜか患者さんが続かない」「リピート率が伸び悩む」と感じるなら、それは手技や経営の「表面的なノウハウ」だけでは解決できない、より深い問題が潜んでいるからかもしれません。
「リピートが取れない」と感じた時に考えがちなこと
- 「私の手技がまだ足りないのだろうか?」
- 「もっと新しい技術を学ばなければ…」
- 「患者さんは料金が高いと感じているのか?」
- 「もっとお得なプランを提供しないとダメなのか?」
- 「流行のサブスクを導入すれば、患者さんが定着するのでは?」
このような思考に陥り、サブスク導入へと傾倒していく院長は少なくありません。しかし、その前に立ち止まり、本当に「リピートされない理由」がサブスクで解決できるのか、冷静に考える必要があります。
整骨院(整体院)で注目される「サブスク」とは?その種類とモデル

サブスクリプション(SubScription)とは、「購読」という意味で、サービスを一定期間、定額料金で利用するビジネスモデルのことです。近年、様々な業界で導入が進んでいます。整骨院や整体院でも注目されており、主に4つのモデルがあります。
整骨院(整体院)の主なサブスクモデル4つ
近年、多くの業界で注目されているサブスクリプションモデルは、整骨院や整体院でも導入が進められています。これは、サービスを一定期間、定額料金で利用するビジネスモデルで、主に以下の4つの形があります。
回数券モデル
これは、おそらく最も多くの院長が馴染みのあるモデルでしょう。患者さんにあらかじめ複数回分の施術をまとめて購入してもらい、そのことで1回あたりの施術料金が通常よりも割引になる形式です。例えば、「5回券」や「10回券」といった形で販売され、多くの場合、購入から一定期間の有効期限が設定されています。患者さんにとっては、都度払いよりもお得に施術を受けられるメリットがあり、院側にとっては、まとまった売上が確保できるとともに、患者さんの継続的な来院を促しやすいという特徴があります。
回数制限モデル
このモデルは、月額定額料金を支払うことで、月に決められた回数まで施術を受けられる形式です。例えば、「月4回まで通い放題」や「週に1回まで」といった形で提供されます。患者さんは、毎月定額を支払うことで、予算を気にせず計画的に通院できる安心感があります。院側にとっては、毎月の安定した収入が見込めるほか、患者さんの来院頻度がある程度予測しやすくなるメリットがあります。
定額通い放題モデル
回数制限モデルよりもさらに踏み込んだのが、この定額通い放題モデルです。患者さんは月額の定額料金を支払うことで、期間内であれば何回でも、毎日でも施術を受けられるという形式です。フィットネスジムの「通い放題プラン」をイメージすると分かりやすいでしょう。患者さんにとっては、症状が重い時期や集中的にケアしたい時期に、費用を気にせず何度でも来院できるという大きなメリットがあります。院側にとっては、最も売上が安定しやすいモデルの一つですが、その分、患者さんの来院が集中した場合の対応や、施術品質の維持が課題となることもあります。
会員価格モデル
このモデルは、月額や年額で会費を支払うことで、通常の施術料金が割引された「会員価格」で施術を受けられる形式です。例えば、「月額〇円の会員になれば、毎回施術が〇割引になる」といった形で提供されます。患者さんは、会費を支払うことで、来院のたびに割引価格で施術を受けられ、お得感を味わえます。院側にとっては、会費収入による安定した売上の一部確保と、割引を提供することでリピートを促す効果が期待できます。患者さんの来院頻度が低い場合でも、会費収入は維持される点が特徴です。
整骨院(整体院)でサブスクを導入するメリット
サブスク導入には、以下のようなメリットが期待されています。
- 売上の安定化: 月額固定収入が見込めるため、売上が安定しやすくなります。
- 顧客単価の向上: 患者さんが高額な回数券や定額プランを契約することで、一度あたりの単価が上がる可能性があります。
- 来院頻度の向上: 通い放題や回数制限があるモデルでは、患者さんの来院頻度が高まることが期待できます。
- 患者管理の効率化: 契約患者は継続的に来院するため、都度払い患者に比べて管理がしやすい側面があります。
平井塾が考える:整骨院(整体院)のサブスク導入における「深刻なデメリット」と「大きな落とし穴」

多くのメリットが語られるサブスクですが、平井塾の視点から見ると、整骨院や整体院において、特に「リピートされない」という悩みを根本から解決するどころか、新たなデメリットや深刻な落とし穴を生み出す可能性があります。
デメリット1:症状改善後の「お得感の喪失」が長期リピートの壁になる
これが、平井塾がサブスクをお勧めしない一番の理由です。
- 改善すればするほど「損」になる料金体系:サブスクモデルの多くは、「通えば通うほどお得」という設計になっています。しかし、整骨院や整体院の施術は、患者さんの症状が改善し、メンテナンス期に移行すると、通院頻度が減っていくのが自然な形です。
- 週2回通っていた患者さんが、症状が改善して月1回のメンテナンスになった場合、月額1万円の通い放題プランでは、1回あたりの施術費用が1,250円から1万円に跳ね上がります。「お得」だったはずのサブスクが、改善すればするほど「割高」に感じられ、患者さんは「損している」と感じてしまうのです。
- 長期的なファン育成の妨げ: 患者さんが「損している」と感じるようになると、継続して通うモチベーションが低下します。結果として、1年、2年と長期にわたって継続する「真のファン」を育成することが非常に難しくなります。
- 「卒業」がしにくい感覚: 症状が改善しても「せっかく定額払っているから」という理由で、不必要に通院を続ける患者さんが出てくる可能性があります。これは、患者さんの真の健康にとって望ましくありません。
患者さんが「来ることが喜び」と感じるのではなく、「契約したから仕方なく来る」という状態になってしまうと、本当に喜んでくれる患者さんで院を埋めることはできません。
デメリット2:料金体系的に「紹介」されにくい構造になる
「紹介9割で予約が埋まる真のゴッドハンド治療家育成」を目指す平井塾にとって、サブスクは「紹介」という観点からも大きなデメリットがあります。
- 友人や家族に「お得感を説明しにくい」: 「〇〇円で通い放題だよ」と紹介されても、紹介された側は「自分の症状が治ったらどうなるの?」「結局、毎月定額を払い続けるの?」といった疑問を抱きやすく、複雑な料金体系は紹介のハードルを上げます。
- 「〇〇先生は本当にすごいよ!1回〇円でここまで楽になる!」というシンプルな価値の提供の方が、圧倒的に紹介されやすいのです。
- 「ゴッドハンド」の価値が薄まる可能性: 「ゴッドハンド」とは、1回1回の施術で確かな結果を出し、その対価を得ることでその価値が認められるものです。サブスクのような「定額」という概念は、施術の「質」や「効果」が霞んでしまい、「お得さ」が優先される傾向があります。
- 「ファン」が「お得な顧客」になってしまう: 患者さんが「あの先生に会いたい」「あの先生の施術を受けたい」という真のファンになるのではなく、「毎月お得に通えるから」という理由で通い続ける「お得な顧客」になってしまう可能性があります。これでは、心からの紹介には繋がりにくいでしょう。
デメリット3:施術への「押し売り感」が強まるリスク
サブスクモデルは、その性質上、患者さんに「契約」を促す必要があります。
- 契約獲得のための過度なセールス: リピートが取れないという悩みを抱えている場合、サブスク契約の獲得が至上命題となり、患者さんへの「押し売り」になってしまうリスクが高まります。
- 信頼関係の毀損: 患者さんが「施術を受けるため」ではなく、「契約させられるため」に来院していると感じると、施術家との間に不信感が生まれ、長期的な信頼関係を築くことができません。
- 施術コンセプトとの乖離: 「患者さんの身体を根本から改善し、卒業を目指す」というコンセプトの整骨院が、通い放題のサブスクを導入すると、コンセプトとビジネスモデルが矛盾し、院の信頼性を損なう可能性があります。
その他サブスク導入における課題点
- 満床時の対応: 通い放題モデルの場合、人気が出すぎると予約が取りにくくなり、既存患者の満足度が低下する可能性があります。
- 法的な問題: 回数券モデルの有効期限やクーリングオフ期間など、法律的なルールを遵守する必要があります。
- サービス品質の低下: 数をこなすことに重点が置かれ、一人当たりの施術時間が短くなったり、質が低下したりするリスクがあります。
整骨院(整体院)のリピート率を本当に上げる「平井塾流」アプローチ

サブスク導入には多くのデメリットがあるとお伝えしましたが、では「リピートが取れない」という悩みを抱えるあなたは、どうすれば良いのでしょうか?平井塾は、「手技や経営の勉強だけでは解決しないリピート率の壁」を乗り越えるために、以下の3つの柱を重視しています。
患者さんの「心」と「笑顔」を最優先する「在り方」の確立
リピートの本当の理由は、患者さんが「この先生に会いたい」「この院に通い続けたい」と心から思うかどうかです。これは、技術やお得な料金だけでは生み出せません。
- 徹底した「傾聴」と「共感」: 患者さんの「痛み」だけでなく、その背景にある「悩み」や「諦め」、そして「痛みが改善したら何をしたいか」という「願い」に、心から耳を傾け、共感する姿勢が重要です。
- 「希望」を与えるコミュニケーション: 症状の原因や施術の見通しを分かりやすく伝え、患者さんが安心して、希望を持って施術を受けられるように導きましょう。
- 「人間力」で築く信頼関係: 施術家の温かい人柄、細やかな気遣い、誠実な対応が、患者さんとの間に深い信頼関係を築き、「この先生になら身体を安心して任せられる」という安心感を生み出します。
- 【画像挿入位置:施術家が患者さんの目を見て、真剣かつ優しい表情で話を聞いている様子】
1回1回の施術で「価値」を実感させる卓越した技術と知識
患者さんが「ここにまた来たい」と思うのは、やはり「効果」を実感するからです。
- 根本原因へのアプローチ: 表面的な症状だけでなく、痛みの根本原因(姿勢の歪み、筋膜の癒着、自律神経の乱れなど)を見抜き、的確な手技でアプローチしましょう。
- 「変化」を実感させる施術: 施術中に身体の変化を患者さんに確認させたり、施術前後の違いを具体的に示したりすることで、「良くなった」という実感を強く印象付けましょう。
- 知識に裏打ちされた説明: 解剖学や生理学に基づいた専門知識で、なぜその施術が必要なのか、身体にどんな変化が起こっているのかを分かりやすく説明することで、患者さんの理解と納得感を深めます。
- 【画像挿入位置:施術家が患者さんの身体に優しく触れ、または施術を受けている患者さんがリラックスして安心している表情のクローズアップ】
「患者さん目線」で継続を促す仕組みづくり
サブスクのような強制的な仕組みではなく、患者さんが「自ら進んで継続したい」と思うような仕組みを構築しましょう。
- 明確な「治療計画」と「ゴール設定」: 初回カウンセリングで、現状の課題、目標(痛みの解消、姿勢改善、再発予防など)、そのために必要な施術の回数や期間を具体的に提示しましょう。
- 「次回予約」の最適化: 施術後、「次回の施術で何を目指すか」を明確に伝え、患者さんの回復状況やライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で次回の予約を促しましょう。
- 「メンテナンス」の提案: 症状が改善した後も、再発予防や健康維持のための定期的なメンテナンスの重要性を伝え、患者さんが長期的に通い続けられる価値を提示しましょう。
- 定期的な「情報提供」と「関係性維持」: ニュースレターやLINE公式アカウントなどを活用し、健康情報や院からのお知らせを定期的に発信することで、患者さんとの接点を持ち続け、信頼関係を維持しましょう。
- 【画像挿入位置:施術家が患者さんに、図やイラストを使って施術計画を分かりやすく説明している様子】
まとめ:サブスクではなく「真のファン」を増やす道へ

リピートが取れないという悩みを抱える40代の院長にとって、サブスク導入は魅力的な解決策に見えるかもしれません。しかし、平井塾の考えでは、整骨院や整体院の特性上、サブスクには長期的なリピートや真のファン育成を妨げるデメリットが少なくありません。
サブスクがもたらす主なデメリットの再確認
- 症状改善後の「お得感の喪失」: 患者さんが改善すればするほど、1回あたりの費用が割高になり、「損している」と感じてしまう。これが長期的な継続の大きな壁となる。
- 「紹介」されにくい料金体系: 複雑な料金体系は、友人や家族への紹介のハードルを上げてしまう。
- 「ゴッドハンド」の価値が薄まる可能性: 施術の「質」や「効果」よりも「お得さ」が優先され、1回1回の施術で結果を出し対価を得るゴッドハンドの価値が霞んでしまう。
- 「押し売り感」のリスクと信頼関係の毀損: 契約獲得が目的となり、患者さんに不信感を与えかねない。
本当にあなたの院を支え、紹介してくれるのは、料金のお得さに惹かれた患者さんではなく、あなたの「在り方」と施術によって「人生が変わった」と感じてくれる「真のファン」です。
手技や経営の勉強はもちろん重要ですが、それに加えて「患者さんの心」を掴む「在り方」を磨くことこそが、リピート率を劇的に向上させ、結果として「紹介9割」で予約が埋まる真のゴッドハンド治療家になるための王道です。
あなたの院が患者さんの笑顔で溢れ、紹介の輪が自然に広がる未来のために、今一度、「リピートされない理由」の根本に目を向け、真の改善へと歩み出しましょう。平井塾は、その道のりを共に伴走します。